高尾山・景信山(20210203)

陣馬山を目指して正午頃から登り始めた。計画性の無さが露呈している。高尾山山頂までは人が多くいて、安心していたが、その先の奥高尾は雰囲気がガラッと変わった。人が少なく、音もしない。裏路地と同じでひっそりとしている。しかしそれが登山の醍醐味だと思う。雄大な自然の中を時たま通り過ぎる人たちに挨拶しながら歩っていく。だんだん人とすれ違うことも少なくなり、焦り始めてきた。やっとの思いで午後3時に景信山に到着した。誰もいないと思っていた。日暮れまでのこんなギリギリの時間にいるわけないと。僕は驚いた。そこには5人ほど、しかも皆さん1人で景信山から見る関東平野もしくはマウントフジを楽しんでいた。それぞれのスタイルを楽しみながら。先に進むと意外にも人がいるものだなと毎度思う。陣馬山はまた今度のリベンジとする。実は10年ほど前に大雪の中、友人と2人で私服で陣馬山まで行ったことがあった。その時は食料も水も持たず、死ぬかと思っていたところ、通りかかったおじさんにランチパックをいただき命拾いをした思い出の地である。景信山の雪に埋もれたベンチの上に立ち、関東平野に向けて叫んだことをよく覚えている。あの時は雪のせいで歩くよりも転がる方が早く下れた。今回はちゃんとした準備をしたのだが、起きる時間を考えきれなかった。トホホ。何はともあれ今日は快晴で、よく富士山が見えた。近く見えて遠くにある雲と雪の被さったマウントフジを愛でてきた日本人の気持ちが少し分かった気がした。

 

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