朝、東京の駅で見た素晴らしい日本サービス

朝8時頃、渋谷で浅草方面へ向かう半蔵門線に乗車した。しばらくの間は気がつかなかったが、その車両は車椅子1台分のスペースの空いた仕様で、そこに1人静かに、車椅子の男性が乗車していた。僕はぼけっと認識していたぐらいで朝の気だるい感じのままだった。永田町駅で扉が開くと同時に、1人の女性駅員さんが電車とホームの間の溝を塞ぐ折り畳み式の板のようなものを架け、「お客様どうぞ」と言った。その上を車椅子の男性が軽く会釈をしながら、とても滑らかに、違和感なく降りた。その後、ホームの反対側に来る次の車両に乗るのだろうか、その男性は逆側に向かったのを見て、その駅員さんも後を急いで追った。そして次の電車に乗車するまで、お客様を丁寧にご案内していた。日本の時刻表の精密さや鉄道会社の社員の方々の質の高い準備周到な連携プレーに感心したと共に、日本はデフレで経済的に低迷していたり、少子高齢化だったり、年功序列だったり何かとネガティブに評価されることが多いが、全て、この「お互いに同じ人間として助けカバーし合う"思いやりの精神"」が起点であると考えてみると、ネガティブなイメージの束の間に少しスキマができるのではないかと僕は思う。