ドリトル先生航海記(p.177)

ぼくたちのだれもがそれぞれの仕事をもって、船をきちんと走行させるのに役立っていました。年老いたオウムのポリネシアでさえ、近くに氷山がないかたしかめるために、先生のおふろ用の寒暖計をひもの先にくくりつけて、海の温度を測っていました。だんだんと暗くなってきていて、寒暖計のいまいましい数字が読めないじゃないかとポリネシアがひそかにぶつぶつ言っているのを聞きながら、ぼくは、いよいよ航海がほんとうにはじまっており、もうすぐ夜になるんだと気がつきましたーー海ですごす夜なんて初めてです!